糖質制限と食事
調べてみた!試してみた!
「グルテンフリー=低糖質・痩せる」は本当?グルテンの基礎と食品選びのポイント
監修 糖サポ調査隊 糖質制限サポート調査隊
目次
きっつん、グルテンフリーのクッキーを見つけたよ! 「フリー」って書いてあるから、自由に食べていいやつだよね?
その自由、誰が許可したんだよ。グルテンがフリーなだけで、おまえの食欲を解放する表示じゃないぞ。
じゃあ、糖質がフリー……?
そこも違う。今日は「グルテン」と「糖質」の区別から、糖サポ調査隊と整理しようぜ。
米粉パンやグルテンフリーのお菓子を見かけて、「低糖質なの?」「ダイエットにいいの?」と気になったことはありませんか。グルテンフリーと糖質制限は、着目している成分が異なります。言葉の意味から食品表示の見方まで、混同しやすいポイントを解説します。
そもそも「グルテン」って、どんなもの?
パンの弾力やふくらみに関わる、たんぱく質
小麦粉に水を加えてこねると、グルテニンとグリアジンというたんぱく質が絡み合い、粘りと弾力を持つグルテンを形成します。パン生地では、この網目が発酵で生じたガスを閉じ込め、ふくらみを支えます。[2]
また、グルテンを避ける食事では、小麦だけでなく、同様の作用を示すたんぱく質を含む大麦やライ麦なども対象になります。「小麦粉を使っていない」だけで、グルテンフリーとは判断できません。[1]
「グルテンフリー」と「低糖質」は、別のこと
グルテンはたんぱく質。糖質そのものではありません
グルテンフリーは、グルテンを全く、あるいはほとんど含まないという意味で用いられます。一方、糖質制限で意識するのは、食べ物に含まれる糖質の量。グルテンを使わない食品でも、糖質を含むことがあります。[1]
着目するのは
グルテンという
たんぱく質
糖質量を示す表示ではありません
着目するのは
食品に含まれる
糖質の量
グルテン不使用を意味しません
どちらか一方の表示だけでは、もう一方は判断できません。
グルテンフリーの考え方:農林水産省[1]。低糖質かどうかは個々の商品・食べる量で確認しましょう。
例えば、米自体はグルテンを含みませんが、ごはんには糖質が含まれます。米粉やでんぷん、砂糖などを使うグルテンフリーのお菓子も、糖質が少ないとは限りません。逆に、低糖質をうたうパンにも小麦やグルテンが使われることがあります。気になる商品は、その都度表示を確かめましょう。
じゃあ、米粉のケーキも「お米だからおかず」にはならない?
おかずに昇格させても、食べた量は変わらないからな。肩書きを変えても、栄養成分はごまかせないぞ。
グルテンフリーにすれば、痩せるの?
一般の人の減量効果を、表示だけで期待しない
米国の公的研究機関NIDDKは、グルテンフリーの食事は減量のための食事法ではないと説明しています。グルテンに関連する病気などがない一般の人について、グルテンフリーにするだけで健康増進や減量につながるという根拠は示されていません。[3][4]
パンやお菓子を食べる量が減った結果、摂取エネルギーが変わることはあります。しかし、それを「グルテンを抜いたから痩せた」とは切り分けられません。ダイエットでは、食品の種類に加え、量・食事全体のバランス・日々の活動も考えましょう。
置き換えた商品の、糖質や脂質にも目を向ける
グルテンフリーの加工食品にも、砂糖や油脂を使うものがあります。NIDDKも、通常の商品より脂質や糖分が多い場合があると注意を促しています。商品を替えた安心感で量を増やさず、栄養成分と実際に食べる量を確認することが大切です。[4]
Point:「グルテンフリー」は、糖質ゼロ・低カロリー・食べ放題の意味ではありません。
グルテンを避ける必要がある人もいます
セリアック病と小麦アレルギーは、同じ病気ではありません
セリアック病は、グルテンの摂取に対する免疫反応によって小腸に障害が起こる病気です。一方、小麦アレルギーは小麦のたんぱく質に対するアレルギーで、原因となる成分や症状は人によって異なります。必要な食事管理は、医師や管理栄養士と確認してください。[1]
海外のグルテンフリー表示と日本のアレルギー表示は、基準や目的が異なります。小麦アレルギーがある場合、「グルテンフリー」の文字だけで安全だと判断せず、原材料やアレルギー情報を確認しましょう。[6]
不調が続くときは、自己判断の除去で済ませない
食後の腹痛やお腹の張りなどが続くときは、グルテンが原因と決めつけず、医療機関へ相談しましょう。セリアック病は、検査前にグルテンを避け始めると検査結果に影響することがあります。すでに除去している人も、自己判断で再び食べず、医師に相談してください。[5]
「米粉パンなら大丈夫?」食品選びの落とし穴
米粉を使っていても、小麦やグルテンが入ることがある
米自体にグルテンはありません。ただし、米粉パンには、小麦粉や小麦由来のグルテンを加えた製品もあります。消費者庁も、米粉製品に小麦を含む原材料が使われる場合があるとして、表示の確認を呼びかけています。[2][7]
「米粉使用」という商品名や大きな文字だけで判断せず、原材料名を見てみましょう。店頭で表示がわからない場合は、販売店に確認を。病気やアレルギーのために避ける場合は、製造・調理中の混入についても確認が必要です。[7]
何から作られている?
米粉以外の粉や、小麦由来のグルテンなども確認
避ける必要のある食品は?
混入・調理環境も含め、必要な確認はメーカーや店へ
1回に食べる量では?
エネルギー・炭水化物や糖質などを確認
パッケージの表だけでなく、裏面にも目を向けよう。
病気・アレルギーがある場合は、医療者の指示に沿って選んでください。
パッケージの裏って、小さい字が多いんだよね。おいしそうな写真なら、すぐ目に入るのに。
おまえの目、食欲に最適化されすぎだろ。今日は裏面にも、ちょっとだけ働いてもらおうぜ。
糖質管理が目的なら、ここから見直そう
① まずは「何のために選ぶか」をはっきりさせる
体重や糖質量を管理したいのか、病気やアレルギーのために特定の食品を避けるのかで、確認するポイントは変わります。減量が目的なら、グルテンの有無だけを優先せず、1食・1日を通した量や栄養バランスに目を向けましょう。
② 栄養成分は「実際に食べる量」にそろえる
100g当たりと1個当たりの表示をそのまま比べると、判断を誤りやすくなります。1回に食べる量へ換算して、エネルギーや炭水化物、糖質が表示されていれば糖質も確認しましょう。炭水化物と糖質は、同じ項目として混ぜて比較しないことも大切です。
③ 主食だけでなく、おかずや間食も一緒に考える
パンを米粉パンに替えるだけでなく、主菜となる肉・魚・卵・大豆製品や、野菜などの副菜も組み合わせましょう。お菓子は先に食べる量を決めると、袋から食べ続けるのを防ぐ工夫になります。治療上の除去が必要な人は、調味料や加工食品も含め、医療者の指示に沿って選んでください。
まとめ:グルテンと糖質を分けて、自分に合う選び方を
グルテンフリーは、グルテンというたんぱく質に着目したもの。糖質制限や減量と、そのまま同じ意味にはなりません。目的に合った表示を確認し、食べる量と食事全体のバランスを考えることが、食品選びの基本です。
わかった! 「フリー」の文字で自由になる前に、裏面を見るんだね。
ようやく話が通じたか。じゃあクッキーは、食べる分だけ皿に出そうぜ。
お皿、大きいの持ってくる!
理解したふりして、そっちで抜け道を探すな。皿の面積で量を決めるんじゃないぞ。
参考資料
監修:糖サポ調査隊
公的機関の公開情報をもとに構成。
監修
糖サポ調査隊
糖質制限サポート調査隊
「糖質制限している人たちをサポートしたい!」「この情報をいち早く届けたい!」との想いを熱く燃やしながら、へるおいしー(ヘルシー&おいしい)情報があればどこまでも調査に飛んでいく、糖サポの調査部隊。
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