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「午後5時から始める糖質制限」

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糖質制限と美容・健康

これって、ウソ?ホント?

「糖質制限で糖尿病予防は万全」これって本当!?

「糖質制限で糖尿病予防は万全」これって本当!?

監修 医師 工藤内科 工藤 孝文

「糖質制限で糖尿病予防は万全」これって本当!?

ねーきっつん、糖質制限したら、糖尿病にならないって本当?

おっ、珍しくちゃんと勉強しようとしてる~(笑)

まぁね~。

じゃあ、めたぬーがやる気になっているなら協力するかー。
工藤せんせーい、めたぬーに糖質制限で糖尿病を予防できるのか教えてくださーい!

糖尿病患者の糖質制限が治療に効果的ということは、糖質制限をしていれば糖尿病予防になるの? それってウソ? ホント? 糖質制限と糖尿病予防のあれこれを詳しく解説。

工藤先生、「糖質制限で糖尿病予防は万全」これってウソ?ホント?

めたぬき、きっつん、こんにちは。なかなか面白い気づきですね。今回は糖質制限することで糖尿病を予防できるのかということについてお話しますね。

確かに、糖尿病患者の方には糖質摂取量を抑える糖質制限食をおすすめしています。では、糖尿病になる前から糖質制限をしていたら予防につながるのかどうかというと、答えは…

答え

「ホント」

糖質制限は立派な糖尿病予防になる!

日本人は糖尿病になりやすい

実は、日本と欧米だと、日本人の方が糖尿病になりやすいという研究結果があります。なぜなら日本人は欧米人に比べてインスリンの分泌量が少なく、ある程度の糖質を摂るとすぐに血液中に糖が増え、高血糖になってしまいやすいからです。最近では、男性の3人に1人、女性の5人に1人が、65歳までに糖尿病になる可能性があるともいわれているほどです。

さらに、日本には「血糖異常」と判断される人が約2000万人いるのをご存知でしょうか。血糖異常とは、いわゆる「糖尿病患者予備軍」のこと。2020年12月に厚生労働省が発表した「令和元年国民健康・栄養調査」を見てみると、2019年は糖尿病が強く疑われる人(すでに治療を受けている約329万人を含む)が1,196万人、糖尿病の可能性を否定できない人は1,055万人いると推定されていることがわかります。これほどまでに、糖尿病になるリスクを抱えている人が多いのです。

関連記事:「糖尿病の原因は糖質?」日本人は糖尿病になりやすいって本当なの?

血糖値スパイクにご用心

一般的な健康診断では空腹時血糖値ヘモグロビンA1cの2項目、場合によっては空腹時のみしか測りません。食後血糖値を測るのは確実に糖尿病が疑われているときのみ。しかし、本当に怖いのは食後に高血糖になる人なのです。なぜなら、血糖異常が判明する約10年前から、食後の血糖値が上昇しはじめるといわれているからです。

※ヘモグロビンA1cは、赤血球中のヘモグロビンという色素のうちどれくらいの割合が糖と結合しているかを示す検査値のこと。

そして、問題なのは食後の血糖値が急激に上がって急激に下る「血糖値スパイク」です。この現象は、血糖値が急騰したためにすい臓が慌ててインスリンを過剰に分泌し、そのせいでブドウ糖の細胞への取り込みが急激に加速するのです。急激に下ると「低血糖」を起こし、脳が強い飢餓感を覚えてエネルギーを過剰に摂取しようとする―。結果、食べ過ぎてしまい、肥満につながるというわけです。

もちろん、何度もこうした現象を繰り返すとインスリンの分泌が悪くなるため、糖尿病になる確率も上がります。

2型糖尿病の9割は食事や運動が原因

糖尿病患者の約90%を占めるといわれているのが、生活習慣が大きく影響する「2型糖尿病」です。2型糖尿病とは遺伝的にインスリン分泌が低いことに加え、運動不足や過食、ストレスなどが原因で血糖値が高い状態が続いてしまう病気のこと。

糖尿病は一度かかってしまったら一生付き合わないといけません。これはなかなか大変です。だからこそ、血糖値をコントロールして糖尿病にならない生活を心がけることが大切なのです。

さて、ここで、めたぬきくんの質問「糖質制限は糖尿病予防になるの?」に戻りましょう。私の答えは「ホント」2型糖尿病の主な原因は内臓脂肪の増加や食べ過ぎにありますから、日頃から糖質制限を心がけた食事をしていたら、糖尿病予防への効果は抜群でしょう。

関連記事:6人に1人が糖尿病予備軍?『糖尿病の原因は糖質』なの?

糖質制限ダイエットは、主食(炭水化物)の見直しからはじめよう

毎日食べるごはんだから。続けることが何より大事だから。

私たちの日常の食生活で、最も多くの糖質(炭水化物)を摂取しているのは、ごはん、パン、麺といった「主食」からです。その主食の「ガマンしない、ムリしない」糖質とカロリーのコントロールが、糖質制限やダイエット成功のカギを握っていると言えます。

お茶碗1杯、レタス約半玉分の「食物繊維」を含む、GI値を抑え、「糖質とカロリーがカット」されたこんなお米もあります。

関連記事:糖質だけ気にしてもダメ?『GI値』そして今注目の『GL値」って何? 

糖尿病予防に最適なことって?

6つの生活スタイルを心がけよう

とはいえ、食事以外にも気をつけることはたくさんあります。米国医師会(AMA)は、糖尿病コントロールをするための生活スタイルを6つ提案しています。一つ一つ見ていきましょう。

1)健康的な食事

血糖値に影響を与える炭水化物の摂取量のコントロールが特に重要です。その点では、カロリー制限よりも糖質制限食の方が適しているといえます。また、1日3食をしっかり食べ、就寝直前の食事は避けるといった規則正しい生活習慣も効果的です。

2)運動をする

体を動かすと血糖値は下がりやすくなります。食後はすぐに横になるのではなく、軽いウォーキングをするだけで食後高血糖を回避できるのです。もちろん、本格的な運動じゃなくてかまいません。近所を軽く歩いてみる、自転車に乗ってみる、といった軽い運動を週の半分は行うと効果が表れやすいでしょう。

3)検査と治療を受ける

定期的に医師の診察を受け、検査をしてもらうことで血糖値コンロトロールが可能になります。最近は薬局で血糖値を気軽に測ることができる機械が売られているので、そういったものを買ってみるのもおすすめです。

4)ストレスをコントロールする

- stock.adobe.com

実は、ストレスがたまった状態が継続すると血糖値が上がりやすくなるといわれています。ストレスから暴飲暴食に走る人も多いでしょうから、自己管理をしっかりするという意味でも、自分なりのストレス緩和対策を見つけておくといいでしょう。何をやっても気持ちが晴れないときには、専門家に相談する方法もあります。

5)タバコを吸わない

糖尿病に多く見られる合併症は、喫煙によって、発生する可能性が大幅に高まるといわれています。また、喫煙をすると糖質や脂質の代謝に悪影響を与えるだけでなく、中性脂肪や悪玉コレステロールを増加させる可能性もあるのです。

6)アルコールに注意

アルコールを摂取する人は、そうでない人と比べると、血糖値コントロールが難しいといわれています。適量を心がけましょう。

17時から糖質制限で食事内容を改善

「そんなにいっぺんにいろいろできない!」そんな声が聞こえてきそうですね。そんな人には、まず生活に取り入れやすい“ゆる糖質制限”がおすすめです。糖質の摂取量を減らす糖質制限は効果が表れやすい一方で挫折しやすく、リバウンドしてしまう人が多いのも事実です。でも、それは最初からあまりにもストイックになりすぎたがゆえ。糖質を制限することがストレスとなり、反動で爆食しやすいのです。

ですから、最初は「午後5時からは糖質を制限してみよう」という、緩めの目標を立ててみましょう。夜は最も運動量が下がるため、就寝前に食事量をコントロールするのは非常に効果が高いといえます。

関連記事:これでリバウンドなし!「午後5時から糖質制限ダイエット」その方法とは?

予防のためにやることたくさんなんだね。じゃあまず腹ごしらえしてから取り組もーか♪

結局やる気なしかよ…。

ダイエット、続けるならコレ!

お茶碗1杯、レタス約半玉分の「食物繊維」を含む、GI値を抑え、「糖質とカロリーがカット」されたこんなお米もあります。

監修

工藤 孝文

医師

工藤内科 工藤 孝文

内科医・糖尿病内科医・統合医療医・漢方医。
福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。現在は、自身のクリニック:みやま市工藤内科院長として「世界一のかかりつけ医」を目指して、日々、地域医療に力を注いでいる。

専門は、糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病、漢方治療・ダイエット治療など。「患者さんに寄り添い、心と体を整える」をモットーに診療を行っている。

NHK「あさイチ」、日本テレビ「世界一受けたい授業」、フジテレビ「ホンマでっか!?TV」などテレビ出演多数。また、著書は50冊以上におよび、Amazonベストセラー多数。著書:アスコム「やせる出汁」は15万部突破のベストセラー。

日本内科学会・日本糖尿病学会・日本肥満学会など多くの学会に所属。

2021年5月から開始となったYouTube『工藤孝文のかかりつけ医チャンネル』を開設。