糖質制限ダイエットに最適！？流行の「ロカボ」って何？ 

低糖質食品が手軽に買える昨今、コンビニやスーパーでは「ロカボ」を掲げた商品をよく見かけるようになりました。では「ロカボ」とは何なのか、専門の医師が解説します。 

ロカボと糖質制限はどう違うの？

緩やかな糖質制限ダイエット＝ロカボ

ロカボとは、糖質の摂取をゼロにしない「緩やかな糖質制限」のこと。糖質制限ダイエットを続けるには長く楽しくおいしく続けることが重要なんです。糖質制限といっても、度合いによってレベルが変わってきます。たとえば「スーパー糖質制限」といわれる、1日の糖質摂取量を60g以下に抑える方法は、ブドウ糖の代わりにケトン体をエネルギーとして利用することで脂肪が燃えやすい体にするというもの。 

かなり厳しく糖質コントロールをしなければならないため、非常にシビアですが、そのぶん効果も早く出ます。ところが、あまりにもストイックになり過ぎると心身が危険な状態に陥る可能性があるといわれています。また、厳密に糖質量を計算するためストレスも感じやすく、リバウンドする人が多いのも事実。 

一方、ロカボ（※一般社団法人 食・楽・健康協会の登録商標）は「緩やかな糖質制限」を掲げ、1日の糖質摂取量を約130g以内にすることを推奨しています。タンパク質も脂質も糖質や食物繊維もしっかり摂り、ブドウ糖をエネルギーとした上で血糖値の上昇をコントロールするというものなので、1日3食の食事から糖質を完全に抜くというような過度な食事制限をする必要はなく、体への急激な変化による大きな負担もありません。 

関連記事：「糖質制限で寿命が延びる」は本当なの！？

ロカボの効果とは？実は「空腹知らず」のダイエット！ 

それどころか、糖質が多いとされるご飯もパンも麺も禁止ではありません。完全に排除するのではなく、量を調整して適正糖質量を保つ。例えば、これまでご飯茶碗いっぱいに盛っていたご飯は1/2程度に減らすといった具合です。しかし、それだとお腹が空いてしまいますよね。実は、ロカボは糖質をコントロールする代わりに、タンパク質と脂質はたくさん食べても良いという考え方なのです。ですから、ご飯を減らした分は高たんぱくor高脂質のおかずを増やしてOK。なぜなら、太る原因である血糖値の上昇を招くのは糖質だけだからです。そう、ロカボはいわば「空腹知らず」のダイエットなのです。 

あまりストイックにやり過ぎると…

ダイエットをする人は誰しも「痩せたい」「健康になりたい」と願うもの。それゆえ、ついストイックに頑張り過ぎてしまい、リバウンドする人も少なくありません。カロリー制限で痩せることができたとしても、基礎代謝が著しく低下し、結果的に不健康を招いてしまう事態だって考えられます。ずばり、健康的に楽しく痩せられるストレスフリーのダイエットが「ロカボ」というわけです。 

糖質制限ダイエットは、主食（炭水化物）の見直しからはじめよう

毎日食べるごはんだから。続けることが何より大事だから。

私たちの日常の食生活で、最も多くの糖質（炭水化物）を摂取しているのは、ごはん、パン、麺といった「主食」からです。その主食の「ガマンしない、ムリしない」糖質とカロリーのコントロールが、糖質制限やダイエット成功のカギを握っていると言えます。

お茶碗１杯、レタス約半玉分の「食物繊維」を含む、GI値を抑え、「糖質とカロリーがカット」されたこんなお米もあります。

「緩やかな糖質制限＝ロカボ」正しいやり方、方法とは？ 

まずは「栄養成分表示」で糖質量をチェック！ 

栄養成分表示がついていない野菜などの糖質量はインターネットで検索するのがおすすめ。大抵のものは記載されていますから、それを基に選べば失敗はしません。また、最近はタンパク質が豊富に含まれた豆からできた低糖質のパスタや食物繊維が豊富な糖質オフのふすまパンなど、低糖質の食品がインターネットなどでも手軽に買える時代。さらに、ロカボマークが表示された商品もよく見かけるようになりました。これらをうまく取り入れられれば、無理せず糖質制限ダイエットが始められるのではないでしょうか。 

緩やかな糖質制限を楽しみながら痩せるために

ロカボのポイントは「楽しく」「我慢しない」こと。ですから、過度な食事制限をしたり、無理な運動をしたりといった生活の変化を強いられないのが良いところです。食べるものを、少し変えるだけで良いのです。それだけで体重に変化が見えるどころか、美肌やアンチエイジングも期待できますし、メタボ予防や改善などあらゆる生活習慣病を防ぐことだってできる。これまでダイエットに何度も失敗してきた方にこそ、ぜひ試していただきたい方法です。 

関連記事：これでリバウンドなし！「午後5時から糖質制限ダイエット」その方法とは？

「午後5時から糖質制限」もロカボと同じように、ストレスなく、楽しく取り組める”ユルめのダイエット“。ダイエットは一朝一夕で結果が出るものではなく、長く続いていくもの。習慣化することを考えたら、ストイックなダイエットよりもロカボなどの”ユルめのダイエット”の方が急がば回れで、効果的だと思いませんか？ 

ダイエット、続けるならコレ！

お茶碗１杯、レタス約半玉分の「食物繊維」を含む、GI値を抑え、「糖質とカロリーがカット」されたこんなお米もあります。