糖質制限とダイエット
おしえて、先生!
データで見る糖質制限、「みんなの糖質制限ダイエット」何キロ痩せた?
監修 医師 Alohaさおり自由が丘クリニック 院長 藤堂 紗織
ねーきっつん、とーしつせいげんって、どのくらいの人(たぬき)がやってるのかな~?
「やってる」だけじゃなくて、「目標が達成できた」かどうかに興味ないか?
あるある!たぬきのデータもあるかなぁ?
ねーわ。でも参考にしなよ。
藤堂せんせーい、糖質制限をやった人の結果データがあれば教えてくださーい!
糖質制限に興味がある人やすでに初めている人はどれくらいいるのでしょう―。今回はさまざまなデータを見ながら専門の医師が解説します。
糖質制限について、アンケート結果
8割の人が糖質を気にしている
めたぬき、きっつん、こんにちは。どれくらいの人が糖質制限ダイエットを試したことがあるのか、そして達成できたのか気になりますね。それでは、さまざまなデータをみながらお話していきましょう。
こちらは、安心・安全なお菓子製造に取り組む、株式会社 正栄デリシィと、人々の健康意識を高めることをミッションとした株式会社サプリサポートが糖質制限についてアンケートを行った結果です。その結果を見ながら解説していきますね。
Q1:普段の生活で糖質を気にしている?
[Q1]のデータより
普段の生活の中で糖質を気にしている人が8割も占めています。日本人は丼ものやラーメン、白米を主食とした食事をすることが多いので、皆さんなんとなく「糖質を摂りすぎているな」「糖尿病になったらどうしよう」などと、普段から気にされているのかもしれませんね。
糖質制限ダイエット、どれくらい続けられるのか
Q2:糖質制限に取り組んだ期間は?
[Q2]のデータより
1カ月~3カ月の間、糖質制限ダイエットに取り組んだ人が4割、3カ月~5カ月が2割強と半数以上の人が、数カ月に渡り、糖質制限ダイエットに励んだことがわかります。主食である白米や麺類などを数か月間も減らす、もしくは抜くということは簡単ではありませんから、皆さん気長に、そして地道に取り組まれたということでしょう。
Q3:1日あたりの糖質制限食の回数
[Q3]のデータより
1日3食のうち、1食だけ糖質を制限した人が4割強もいました。あまり無理せず、緩やかな糖質制限を取り入れたことで長い期間、糖質制限ダイエットを続けられたということですね。
糖質制限ダイエットで感じたメリット・デメリット
Q4:糖質制限中に感じたメリットは?
[Q4]のデータより
糖質制限ダイエットを行い、特にメリットを感じなかったという回答が多い一方で、「食後の眠気が改善された」、「空腹を感じにくくなった」なども上位を占めていますね。これは糖質制限により、食後の血糖値の上昇が緩やかになったことが理由として考えられます。
Q5:糖質制限中に感じたデメリットは?
[Q5]のデータより
逆にデメリットでは「イライラしやすくなった」「集中力が低下、めまいがあった」という回答が上位を占めています。めまいの原因として考えられるのは、糖質を制限したことにより血糖値が平均以下となる「低血糖」が要因のひとつとして考えられます。脳などの中枢神経がエネルギー不足に陥って、頭痛やめまいなどの不快な症状を引き起こすことがあるのです。
「イライラしやすくなった」という回答が一番多いのですが、こちらも血糖値の低下が一つの要因。低血糖になると、感情の変化と深く関わっている、アドレナリンやノルアドレナリンといったホルモンの分泌量が増え、イライラしたり、怒りっぽくなったり、不安感が増大したりするといわれています。
低血糖になると脳が栄養不足となり、感情や精神面に不調がでやすいのです。ですから、ある程度は糖質を摂って、体が満たされた状態にすることは、とても大切なことなんですね。
関連記事:「糖質制限ダイエットはリバウンドしやすい」って本当なの!?
糖質制限ダイエットでどのくらい痩せられたのか
「3~5㎏」痩せた人が3割
それでは、次に糖質制限ダイエットをやってみて、目標体重に近づけたのか、到達はできたのか、といったところを見ていきましょう。糖質制限ダイエットに興味をもっている人たちが、とくに気になる部分ですよね。
Q6:糖質制限ダイエットでどれくらい痩せた?
[Q6]のデータより
糖質制限ダイエットをしたことで、3~5㎏痩せたという割合が3割弱を占め、次に多いのが1~3㎏となっています。糖質制限ダイエットをすれば、血糖値が緩やかに上昇するので、インスリンの分泌が抑えられて脂肪がつきづらくなります。そして余分な糖質がない分、体内の脂肪がエネルギー源となり脂肪を燃やして痩せることができるのです。この仕組みのお陰で、皆さん順調に痩せることができたというわけです。
「目標体重を達成できた」が半数以上
Q7:糖質制限ダイエットで目標体重は達成できた?
Q8:糖質制限で目標達成できなかった理由
[Q7][Q8]のデータより
次に、達成の度合いについての回答があります。見てみると目標体重達成率は「達成できた」の割合のほうがやや多い結果となりました。達成できた要因は、Q3のデータからわかるように、「1日1食で糖質制限」をした人が4割強という結果から、緩やかに無理のない糖質制限を実施したことで「目標達成」につながったのではないかと考えられます。
しかし、「全食で糖質制限」「1日2食で糖質制限」を合わせると、こちらも約半数以上に達しています。日本人の主食である白米や麺類などを1日3食のうち2食以上も制限し続けることはストレスの原因にもなりますし、反動で食べ過ぎてしまうことも。それが「目標を達成できなかった」という結果につながったのではないかと推測できます。
関連記事:リバウンドしない正しい糖質制限ダイエットのやり方は?
糖質制限ダイエットは、主食(炭水化物)の見直しからはじめよう
毎日食べるごはんだから。続けることが何より大事だから。
私たちの日常の食生活で、最も多くの糖質(炭水化物)を摂取しているのは、ごはん、パン、麺といった「主食」からです。その主食の「ガマンしない、ムリしない」糖質とカロリーのコントロールが、糖質制限やダイエット成功のカギを握っていると言えます。
お茶碗1杯、レタス約半玉分の「食物繊維」を含む、GI値を抑え、「糖質とカロリーがカット」されたこんなお米もあります。
関連記事:糖質だけ気にしてもダメ?『GI値』そして今注目の『GL値」って何?
「午後5時からの糖質制限」が成功のカギ
糖質制限ダイエットを続けていくためには、ストイックにやりすぎてはいけません。3食すべて糖質を抜くというやり方は、長続きしませんし、挫折してリバウンドを招くことが多いのです。
夕飯だけ糖質を摂らない、または少しだけ減らすなど、「午後5時から糖質制限」がおすすめです。楽しくゆっくり緩やかな糖質制限ダイエットを続けるのが、目標を達成への近道といえるのです。糖質制限ダイエットに加えて、ウォーキングやストレッチなど簡単な運動も併せて行うと、基礎代謝が上がり、痩せやすくなりますよ。皆さん、糖質制限ダイエット頑張ってくださいね!
関連記事:これでリバウンドなし!「午後5時から糖質制限ダイエット」その方法とは?
わー、とーしつせいげんして、成功してる人多いんだねー。
おまえさんのぽんぽこりん腹は、いつになったら小さくなるのかねー。
監修
医師
Alohaさおり自由が丘クリニック 院長 藤堂 紗織
日本医科大学医学部卒業。
日本医科大学武蔵小杉病院で研修後、腎臓内科学教室に入局。
その後、善仁会丸子クリニックにて10年院長勤務。
現在は、Alohaさおり自由が丘クリニックを開業。内科、皮膚科、美容皮膚科を標榜している。
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