糖質制限とダイエット
おしえて、先生!
「糖質制限ダイエット」あれこれQ&A。簡単?すぐ痩せる?リバウンドは?
監修 医師 Alohaさおり自由が丘クリニック 院長 藤堂 紗織
目次
とーしつせいげんで痩せない人(たぬき)っているのかなー?
目の前にいるじゃん!
ん?それってボクのこと??でもまーね、ボクがんばってないもんね~♪
自慢かっ!藤堂せんせーい、このメタボだぬきに糖質制限ダイエットの基本から色々教えてあげてくださーい!
短期間で減量できると話題の糖質制限。糖質制限ダイエットをすると「何を食べたらいいの?」「体に悪くない?」と疑問もたくさん!気になるアレコレを専門家が解説します。
糖質制限ダイエットで気になるアレコレ
そもそも糖質ってナニ?
めたぬき、きっつん、こんにちは。今日は糖質制限ダイエットに関するさまざまな疑問や質問にお答えしていきますね。まずは「糖質って一体何?」という質問ですね。糖質は炭水化物の一部で、体内でエネルギー源として使われています。糖質と食物繊維が合わさったものがいわゆる炭水化物といわれるものです。皆さんも知っているように白米や麺類、パンなどが炭水化物の代表格ですね。
糖質にも色々な種類があって、食後に血糖値が上がりやすいのは穀類や、はちみつなどに含まれているブドウ糖です。逆に食後血糖値が上がりにくいものとして、ビールの原料として使われる麦芽糖やフルーツに含まれる果糖、牛乳などミルクに含まれる乳糖などがあります。
糖質は脳や体を動かすためのエネルギーの役割をもっています。体にとって必要なので程良く摂取する必要があります。
なぜ糖質制限ダイエットはおすすめなの?
糖質制限ダイエットは手軽にできて安全性も高く、効果も出やすいという理由でおすすめです。糖質を減らすとなぜ痩せるの?と疑問に思う方もいるかもしれませんね。糖質を制限すると血糖値の急上昇とインスリンの過剰分泌を抑えられます。
インスリンとは血糖値を下げるために膵臓から分泌されるホルモンです。体内で余っている糖質を中性脂肪に変える役割もあるため、インスリンがたくさん分泌されると太りやすくなってしまいます。また体のエネルギー源である糖質を制限すると、エネルギー源が糖質から体内の脂肪に変わり、脂肪が燃やされます。こうした働きがあるので、糖質制限ダイエットをすると減量効果が期待できるというわけです。
糖質制限ダイエットって何をすればいいの?
日々の糖質の摂取量を意識することから
糖質制限ダイエットの考え方は「摂取する糖質の量を減らすだけ」と、とってもシンプルです。緩やかな糖質制限では1日の糖質摂取量の目安は130g以下。白米やパン、麺といった炭水化物を減らすのはもちろんですが、お肉や魚、野菜、調味料などにも糖質は含まれているのでそれらで摂取する糖質の量も考慮しながら、目標の数値内におさまるようにします。お茶碗1杯150gの白米ごはんには「約53g」の糖質が含まれています。よく食べる食材のおおよその糖質量を把握しておくとスムーズですよ。
糖質制限ダイエットは、主食(炭水化物)の見直しからはじめよう
毎日食べるごはんだから。続けることが何より大事だから。
私たちの日常の食生活で、最も多くの糖質(炭水化物)を摂取しているのは、ごはん、パン、麺といった「主食」からです。その主食の「ガマンしない、ムリしない」糖質とカロリーのコントロールが、糖質制限やダイエット成功のカギを握っていると言えます。
お茶碗1杯、レタス約半玉分の「食物繊維」を含む、GI値を抑え、「糖質とカロリーがカット」されたこんなお米もあります。
糖質制限ダイエットは一時的に体の不調も
糖質を過剰に制限してしまうと、低血糖を引き起こして気分が悪くなったり吐き気やめまいなどを引き起こしたりすることもあります。でも、現代の日本人の食生活は基本的に糖質を摂りすぎている傾向にあるので、今の食事から炭水化物(糖質)を少し減らすというのを意識するといいでしょう。
糖質制限ダイエットで食べていいものって?
糖質制限ダイエットでおすすめ食材は、当たり前ですが糖質の少ない食べものです。具体的には豆類、とくに枝豆は低糖質なのに美味しくて食べやすいのでおすすめです。でも、ひよこ豆やレンズ豆といった糖質の多い豆もあるので注意してくださいね。外食するのであれば、居酒屋のつきだしで出てくるようなメニューを選ぶといいですよ。他にもサラダやもずく酢、冷やっこ、カルパッチョ、焼き鳥やローストビーフのような食物繊維やタンパク質を摂るようにしましょう。
糖質制限ダイエットで食べてはいけないものはある?
前提として、白米や麺類など炭水化物を過剰に食べることは控えてください。お茶碗からはみ出るほどの量を食べていたとしたら、お茶碗の8分目くらいに盛り付けること。また、バナナや梨などの糖質が高いフルーツ、レンコンやサツマイモなども糖質が高いので糖質制限ダイエット中は避けましょう。こうした食材を避けるだけでもかなり糖質を減らせると思います。
糖質制限ダイエットで痩せない人もいるの?
基礎代謝が低い人は痩せにくいです。「食べてないのに痩せなくて…」という人は基礎代謝が低いケースが多いです。とくに年をとると基礎代謝は落ちるし、運動量も減ります。基礎代謝を上げるためには、ウォーキングやストレッチなどの軽い運動をしてタンパク質を摂るように意識しましょう。筋肉がつけば自然と基礎代謝が上がるので、痩せやすくなります。
運動しなくても糖質制限ダイエットだけで痩せる?
答えはイエス!なのですが、運動も一緒に取り入れることをおすすめします。もちろん糖質制限だけでも痩せますが、運動をしないと基礎代謝が上がらず痩せにくい体のままです。基礎代謝が高くなれば、体内の脂肪が燃やされて痩せていきます。
やっぱりボクも糖質制限だけじゃなくて、運動もしなきゃだな・・・
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糖質制限ダイエットはリバウンドしやすい?
残念ながら糖質制限は突然やめるとリバウンドしやすいです。ガチガチに糖質を制限していた人ほど、以前の食生活に戻すとリバウンドしてしまいます。そうならないためには、目標体重になったからといって急に糖質制限をやめるのではなく、糖質を少し減らした生活を長期間続けましょう。ある程度糖質制限を続けていれば、このくらいの量を食べると太るということがわかってくるはずです。
ずっと血糖値が高いと老化が早まる?
その通りです。糖質制限ダイエットでは、血糖値の上昇を緩やかにすることが大切だといわれていますよね。血糖値が高いとなぜダメなのでしょうか?血糖値が高い=糖化しているからです。
糖化とは老化現象の一つで、余った糖質とタンパク質が結びついてAGEs(糖化最終生成物)という老化物質を作り出します。わかりやすくいうと体がサビたりコゲたりするイメージです。AGEsが肌に蓄積すれば、シワやたるみ、肌荒れを引き起こします。血管に蓄積すれば、血管がボロボロになって動脈硬化や心筋梗塞を起こしやすくなります。低GI値の食品を食べたり運動をしたりして、血糖値を緩やかに上昇させることが大切です。
関連記事:「これも糖質が関係する?」老化の原因となる“糖化”って!?
簡単に糖質制限ダイエットで痩せるには?
ダイエットを成功させるためには、楽しく長く続けることが大切です。「絶対にスイーツは食べない!」と我慢しても続きません。それより糖質オフのスイーツをうまく利用したり、食べる頻度を減らしたりする方が長く続けられると思いませんか?仕事の昼休みに会社の周りを歩いたり、夕食だけ炭水化物を抜いたり…緩やかな方法でいいのです。
そしておすすめは夕食の糖質を控える「午後5時から糖質制限」です。日中は歩いたり、仕事をしたり、家事をしたり活動量が多いため糖質を含めてしっかり栄養を摂り、活動量の減る夜だけ糖質制限をすれば楽しく長く、無理なくダイエットできると思います。
ダイエット、続けるならコレ!
お茶碗1杯、レタス約半玉分の「食物繊維」を含む、GI値を抑え、「糖質とカロリーがカット」されたこんなお米もあります。
関連記事:糖質だけ気にしてもダメ?『GI値』そして今注目の『GL値」って何?
いっぺんに色々わかったね!
分かるだけじゃなくて、めたぬーの場合は実践!ほら、動け!
監修
医師
Alohaさおり自由が丘クリニック 院長 藤堂 紗織
日本医科大学医学部卒業。
日本医科大学武蔵小杉病院で研修後、腎臓内科学教室に入局。
その後、善仁会丸子クリニックにて10年院長勤務。
現在は、Alohaさおり自由が丘クリニックを開業。内科、皮膚科、美容皮膚科を標榜している。
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